秘密のカンケイ

「なんで!?」

「…さっきの話聞いてた?」

「…ごめん」

「やっぱり…信じ…」

「ごめんって。さっきのは悪かったけど、好きな気持ちまでそんな風に言われたくない!」

「…」

「優斗は茜のことがあってちょっと女の人に不振があるのかもしれないけど、茜とわたしは違う!」

「うん」

「1年も一緒に住んでてずっと疑ってたの!?わたしも茜と一緒だってずっと思ってたの?茜は…親友だと思ってた。わたしだって、茜のことまだ苦しいよ」

「うん」

「優斗は…、まだ茜のこと…好きなの?」

もうふっきれたんだとばかりに思ってた。


もう忘れられたんだろうって。


でもそう思ってたのってわたしだけだったんだ。


勝手にそう勘違いして、優斗の気持ちわかってあげれてなかった。


「忘れ…られない」


自分の中でそう考えるのと、優斗から伝えられるのって全然違う。


そんな苦しそうな表情で低い声で言われたら胸が締め付けられて仕方ない。

胸が痛いよ…


わたしがハルのこと忘れられなかったみたいに、優斗も茜のこと吹っ切れてない。

でもね、わたしは優斗のこと好きだから…



「わたしが忘れさせてあげる」


これが戦いの幕開け。


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