秘密のカンケイ

ケータイの優斗のアドレス。


開く度に胸が鷲掴みされたように苦しくなる。



「…ゆ、と」

会えない寂しさに何度も何度も押し潰されそうになってきた。

だけど茜を好きだと言ったあの時の優斗の顔がフラッシュバックしてさらにどん底に突き落とす。



その繰り返し。

その繰り返しなのに今はもうアドレスしか優斗の繋がりがない。

自分でも何がしたいのかわからないけどやっぱり優斗が恋しい。繋がりを感じていたい。



今はそれしかできないから。


こんなにも臆病だったこと初めて知った。


< 219 / 262 >

この作品をシェア

pagetop