秘密のカンケイ
ここがコンビニだということ、入口だということを思い出してすかさず外に出た。
外にあるゴミ箱の付近に立って優斗が出てくるのを待つことにした。
コンビニで再会、はい、嬉しいから抱き合うなんて中じゃできないでしょ。
もう逃げないから歩いてゆっくりとゴミ箱の前に行き、振り返ると血相変えて小走りでわたしの後を追いかけてきた優斗がいた。
「またいなくなると思った?」
そう少し苦笑いが零れると当たり前だと言わんばかりの形相で手を伸ばせば届く距離まで優斗が詰め寄ってくる。
そんな優斗をあまり見たことがないっていうか、優斗が追いかけて詰め寄ってくるっていうのが初めてだったから驚いてる。
だけどね、こんなに嬉しいこともないと思う。
だって、優斗が追いかけてきてくれるなんて夢のようで、そうなったらいいなってあの頃からずっと思ってたことだったから。