秘密のカンケイ

「ホントにそれだけか?」

眉を八の字に歪めてそれはそれは悲しそうだった。


だけど、違うでしょ?

悲しそうな顔だけじゃ分かんないんだよ。


言葉に表してほしいんだよ。




「わたしばっかりだもん。いつも、いつもわたしばっかり言わされて、優斗の気持ちってはぐらかしてきたよね?」

そう言うと優斗は少し目を見開く。


「同じことしたらダメなの?」

そう言った瞬間に驚きの表情からいっきに迷子の子犬のような困った表情になった。



そんな表情してもダメ。

離れた2年で少しかもしれないけど強くなったから。


< 235 / 262 >

この作品をシェア

pagetop