秘密のカンケイ
「お前は勝手に人に気持ちをぶつけて、押し付けて、消えた。人の気も知らないで可奈とは連絡とっていたなんて言葉俺が許せると思うか?お前は何もわかってない。俺があの2年でお前にどれだけ救われたのか。お前に支えられたのか。この2年がどれだけ寂しいものだったか。何も手につかなくて、仕事でも人の名前間違えたりして…お前は勝手だ。
俺を好きだといって、
お前を好きにさせて、
お前は俺の前から消えたんだ」
どうして気づかなかったんだろう。
どうして気持ちを疑ったんだろう。
何もわかってなかったのは、何も変わってなかったのは…
わたしだ。
一筋の涙が優斗のほおを流れるのを視線で追い、わたしはわたし自身に幻滅していた。
わたしの目からも温かい滴がとめどなく流れる。
優斗の涙を拭ってあげたい。
優斗を今すぐにでも抱きしめたい。
そう思うのに、わたしにはできないよ。
悪い意味で優斗を裏切ったのは…わたし。
わたしが全部だめだった。
優斗は何も悪くない。
悪くない。