秘密のカンケイ
わたしがなにか言うのをじっと待ってる茜。
でも…ごめんね。
快斗先輩のそばに今はいさせて。
「バレた?!茜と優斗さんが付き合いだしたっていう話で盛り上がっちゃって、今度一緒に遊ぶ約束したの!」
巧く笑えてる?
巧く誤魔化せた?
どうか、気づかないで。
「なーんだ。遊ぶだけなのか。もっと発展したかと思ってたのに」
心底つまらなそうに頬杖をつく茜を見て、ほっと胸をなでおろした。
「も~!遊ぶだけでも十分発展したよ!そっそっそれ以上とか夢のまた夢だもん!」
そうだよ。
つき合えるなんて夢のまた夢。
現実に起こるはずない。
だって…快斗先輩には心の中でずっと想い続けている人がいるから。
“カナ”
ベッドの中で何度か呟かれた名前。
わたしはカナじゃない。
――――――…