秘密のカンケイ
『えっ?いいの?』
そんな聞き方…
わたしの羞恥を煽るだけなんですけど。
思わず言った言葉があまりにも恥ずかしい言葉だったことに気がついて俯いてしまった。
そんな時、鳴り響いた携帯の音。
わたしのではない着信音に先輩の携帯だと気がつい。
『残念』、そんな言葉を耳元で囁くとそそくさとベッドから降りて携帯を耳にあてる。
先輩が上半身は裸なのに、下はちゃんと着ていることに驚く。
これぞまさに、いつのまに!?って感じなんですけど!
とりあえずトイレに行くために近くにあった服に手を伸ばして急いで着た。
動こうとするとズキズキ痛む下腹部が昨日のことを思い出させて恥ずかしくさせるが、今はトイレの方が大事だったためにトイレまで急いだ。
そして、始まったわたしたちの関係。
週に一度先輩の家やわたしの家に来ては繰り返す行為。
そこにわたしからの愛しかなくて、寂しい想いもしないわけじゃない。
ただ、先輩と一緒にいられる幸せの方が大きくて、盲目とはこのような状態をいうのかもしれないと思う。
わたしが良ければそれでいい。
その行為のためにしか会わなくて、デートも一緒に出かけることもしない。
ただ、行為を繰り返すのみ。
でもその瞬間、誰よりも先輩の近くにいられるという優越感がわたしを満足させた。