秘密のカンケイ
3ヶ月前のあの日から、何故かよくわからないけど先輩の部屋で奏さんと会うことが多くなった。
会うごとに奏さんに嫉妬してしまう自分の感情を抑えながら過ごしていると、いつの間にか連絡先を交換していた。
わたしからメールをすることはない。
だって、会うたびに嫉妬しているのに気づいていて、わざわざ自分から嫉妬したくて連絡するなんてできない。
会うときはいつも奏さんからの連絡で、一週間に一度のペースで個人的に会っている。
だって、誘われたら断れない。
奏さんは…ズルい人。
奏さんに嫉妬もするし、先輩の好きな人だからいなければよかったのになんて考えちゃうときもある。
だけど、嫌いになれない。
憎めない。
逆に、嫉妬してる自分が、悪口を考えちゃう自分が醜くて嫌になる。
奏さんは、嫉妬はされども、みんなから好かれる人。
美人で可愛いのにそれを自覚してないのか鼻にかけないのがいい。
自分に素直なのに、相手の気持ちをよく考えてるのがいい。
はにかんだ笑顔をみたら、世の中の男はみんな惚れてしまうだろう。
そんな彼女は…ズルい。
だって、ライバルなはずなのに、先輩と奏さんがくっついたらいいのにっていう考えをわたしにもたせてしまう。
ほんと…ズルい。