秘密のカンケイ

行為を終えてベッドの上でシーツにくるまり下着だけはいて部屋の中を歩く先輩を見る。


シャワーを浴びるための用意をしてるのだけはわかる。


いつものことだからわかる。


だけど、何か違う気がする。


いつもとどこか違う気がする。


いつもとかわらないはずなのに違う気がするのは何故なんだろう。


あぁ…


…………そういう、ことですか。


自分の用意をしてるだけじゃなくて、隠そうとしてるんだ。


服を。


女ものの。


きっと…奏さんのだ。


だから不自然に見えるんだ。


先輩がそんなことしなければ気づかなかったかもしれないのに。


気づいてしまったかもしれないけど、そんな隠そうとされるよりは疑うことなんてなかったと思う。


隠さなくてもいいのに。


怪しいよ、そんなことされたら。


気になるよ。



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