秘密のカンケイ


「こんばんは~」

ちょっといつもよりもおしゃれをしてみた。


だけどスカートをはくなんていう事はできなくて、自分では頑張ったつもりのショートパンツ。

そして、Tシャツをやめて胸元にレースが施してあるタンクトップにカーディガンを羽織った。


これでも頑張ったつもりだけど、みんなからしてみれば普通より下なんだろうな。



「おっ!さくらじゃん」

「元気してました?」

「そんな社交辞令なんかよりここ座れよ」

そう言って隣の席の座布団をぽんぽんとたたく竹さん。

竹さんは竹本っていうんだけどみんなから竹とか竹さんとか呼ばれている。

竹さんは4年生。


「珍しいですね」

そうわたしが言うと、

「あぁ、今年は4年も出席ってみんなで決めたんだ」

そう竹さんが嬉しそうに言った。


だけど、そんな竹さんの言葉に心臓が飛びはねたようにドクンと打った。



みんなって、


「…快斗先輩も?」


「あぁ、快斗も来るよ」

口元をあげた。



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