Tear Love
手紙
席替えをしてから1週間。
和斗くんとは…
話しかけてもいつも通りの無視。
何の進展もなくて嫌気が差していた。
逆に圭くんとは日に日に
仲良くなっていった。
授業中に手紙交換までするようになった。
正直、
話しかけても毎回無視する和斗くんより
すごく優しくて話してて楽しい
圭くんの方が気になり始めていた。
というより、好きになっていた。
和斗くんも好きだけど…
圭くんも好き。そんな状態。
そんなある日、あたしは休み時間に
前の席のお調子者の勇太と圭くんと3人で
話をしていたら
「そーいえば、お前好きな人誰?」
いきなり勇太があたしに聞いてきた。
「あっ俺も知りたい〜♪」
しかも圭くんまで…。
「えっ!?教えないよ〜」
言えるはずがない。
だって和斗くんと圭くんで迷ってるとか
口が裂けても言えないし…。
圭くん本人に言うなら尚更だ。
きっと軽い女って思われるんだろうな…。
「え〜!!教えてよ!!」
「やーだ!!
っていうか、圭くん好きな人いるの?」
正直かなり気になる。
だって好きだし…。
気になるのが当たり前だよね?
「…いるよ!」
「圭くんこそ教えてよ♪」
「えー…嫌だ」
「じゃあ、あたしも教えない!」
これで諦めるよね?
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