☆俺様と女王と姫と☆
「ならその日にしましょうか。」
「はい。もちろん俳優としてですよね?」
「あなたの日向から受け継いだ才能を開花させるのは俳優だと思ったけど駄目かしら?」
「いえ。」
本当にデビューするんだね…。
あたしのためだと分かっていても嫌だな…。
我が侭なのかな?
その日はこのまま帰った。
諒ちゃんとは終止無言だった。
せっかく付き合えたのに…。
念願だった諒ちゃんの俳優デビューも果たせそうなのに気分が優れない…。
「亜季。着いたぞ。」
「ん。オヤスミ…。」
「あぁ。」
家に入ると望君が出てきた。
「亜季!!お前…。」
「望君…。うるさい…。」
「……。」
何も言わなくなった望君を置いて部屋に入った。
今日は疲れたな…。
よっぽど疲れていたのかあたしはそのまま寝てしまった。