らぶ☆とらっぷ~学園長と秘密の時間~
「それは…困りましたねぇ……」
瀬戸光士って人は深刻そうな顔で重い口を開けた。
「あの手紙にはバーコードがついていて
それがないと部屋の鍵が貰えないんですよ……」
ふ~ん。そうなんだぁ…
でもあたしに関係なくない!?
「まぁとにかく、学園に来てもらうしかないですね…」
「え…!?!?なんでそんなとこ行かなきゃいけないの??」
あたしまだ咲亜にバイバイもしてないし
バイト先に辞めるとも言ってないよ!?
あたしの心を読んだように瀬戸光士は言った。
「全ての手続きは済んでおります。
実琴様はもうあの高校には戻れませんよ?
なぜなら……退学手続きをしましたので。
勿論、お友達やバイト先にも、引っ越すと伝えておきました」
にっこり笑う悪魔
あたしは悪魔に囚われた蝶
選択肢なんてなかったんだ――…