キャンバス
「ここまでで大丈夫か?」
陽介は私を途中まで送ってくれた
「うん、ここでいいよ
ありがとう」
「沙良」
私の頭に彼の手が置かれた
「ん?」
「俺は沙良の見方だから、そのこと忘れんなよ」
なんだか、嬉しかった…
「うん、分かった覚えとく今日は本当にありがとうね」
「気にすんな、今日はちゃんとゆっくり休めよ!
それじゃあな」
「うん、気をつけてね」
「バイバイ」
彼はチャリに乗って帰っていった
私は彼を見送った
彼はしばらくして、こっちを振り向いた
彼はニカって笑いながら手を振ってきた
ああ、やっぱり子供ぽいな
でも、さっきの陽介の言葉は私の心に確実に浸透していた
ありがとう…陽介