キャンバス


それから一週間


私ははっきり長谷川に断ってみた


でも、長谷川はそれでも毎朝のように私の家に来た


しかも、部活の帰りも女子バスケと男子バスケが終わる時間が同じだから一緒に帰ることもあった



そして、


次第に付き合い始めたのではないかと噂にされるようになっていた


昼休み


「ああーもう嫌だ!」
机に倒れ込んだ



「沙良、完璧に長谷川に取り付かれているね」
莉香が言った



「うん…」



「断ったらいいんじゃねぇの?」
和也が言ってきた



「一度はっきり断ったよ
そしたらさ…『彼氏いるわけではないだろ?だったら俺を1人の男として見て欲しい…俺は絶対沙良が俺を好きになるまで諦めないから』って」



「うわ〜完全に狙ってるな」



「かなり本気だね」


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