キャンバス
「俺は沙良の力になれないか?」
陽介は口を開いた
「もし、沙良が本気でアイツが嫌いなら俺を使え」
私は陽介が何を言い出したのか訳も分からず顔を上げた
そこにいた陽介はいつもの子どもぽく無邪気な陽介じゃなかった
怒ってるの?
陽介じゃ…ない…?
キーンコーンカーンコーン
ベルがなってしまった…
「授業が始まるな…」
陽介は立ち上がった
そして、戻り際に
「俺は沙良の力になれればそれで良いから」
そう言い残して行ったのだ…