キャンバス
あれから部活中でも頭の中のモヤモヤは晴れなかった
陽介のあの行動が私には大きな衝撃だったのだ
部活の帰り
また…長谷川と帰らないといけないのかなっとぼんやり思っていた
「よっ」
陽介が立っていた
そこにはさっきとは違う、いつもと変わらない陽介の姿だった
私は驚きを隠せずにいた
「え?何でいんの?」
「さっき丁度部活が終わってさ、一緒に帰らないか?」
「あ、うん、いいよ!」
そう言って
ロッカーから靴を出した
良かった…いつもの陽介に戻ってる!
原因はなんだか分かんないけど、でも良かった!
一気に気持ちが軽くなった
軽く後ろを見ると長谷川が少し離れたところにいた
男子バスケ部も今終わったのだろう…
でも、今は絶対に長谷川と帰りたくはなかった