カレー全面戦争





咲良と二人で目的地に向かっている途中
他高の人たちを何度か見かけ、
その中に不良っぽいのが溜まっているのを見た。



その中に見覚えのある服装…





「んー?」


目を凝らして見てみる。

それは確かにうちの高校の制服だ。
金色の髪は、後ろで小さくみつあみされている。



陸先輩…か?




「青流?どーした……ってあーっ!」


咲良が大声をあげた。
そしてあたしの方をみてニンマリと笑った。




「ふふふ…青流ちゃーんw」

「うっ…」




こういうとき、恋に燃える女は止まらない。



「っさぁーて!パフェ食べに行きま…」

「そんなことしてる場合じゃないわ!

 さぁ!行くよ!陸先輩の元へっ!」

「ややややめとくわーーっ!ひぇー!」

「逃がさないからねー★」


足早にその場を立ち去ろうとするあたしの
首根っこをつかんで離さない咲良。
本気で陸先輩にあたしを会わす気だ…
やばいー…



「咲良!今からいくお店、

 ずっと前から行きたかったっていったじゃん!」

「でも今は陸先輩が優先でしょ!

 お店はずっとそこにいるけど、陸先輩はいないじゃん!」

「陸先輩には部活で会えるからいいの!

 はやく行って食べようよー!」

「部活に行ったって全然喋らないじゃんか青流はっ!

 今こそ話せるチャンスじゃない!

 これを逃したら絶対後悔するってばー!」

「もう!陸先輩はいいから食べにいくよっつーのよっ!」

「青流の恥ずかしがり屋ー!!」




あたしの予感は的中。
咲良はあたしを陸先輩の方へ持っていくつもりだった。
それで嫌がるあたしと、くっつけたい咲良で
会話は声の大きさといい言葉といい、
いろいろとヒートアップしていった。


すると…










「あの~…」


「「あああっ?!」」




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