ナツの思い出
◆Prologue―夏の終わりに―
あなたと出会えた"奇跡"

あなたと結んだ"約束"

愛が起こした"奇跡"


私は全部、運命だって信じてる。



この広い世界の中で
あなたと出会い、恋をして、幸せになったこと。

全部。


だってそうでしょ?


何億人もいる世界の中であなたと愛し合えたんだから。




そんな幸せなこと、きっと他にない。



ねぇ…?

まだ幼かったし、こんな気持ちに気付かなかったけど、
今ならわかるよ。

今なら言えるよ。


"愛してる"って。

言えなくてごめんね。


人は大切な物を失ってから気付くって、よく言うよね。

そんなことを、嫌っていうほど思い知らされたよ。


ねぇ…?

今でも愛してる。

ずーっとずっと。

いつまでも。


だからお願い、
あたしのもとへ帰ってきてよ…。

お願い。



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