ナツの思い出
「わぁ~色々な屋台あるね!」

私は最初から気分は最高だった。


お祭り好きな私は
目を輝かせていたと思う。



「だな。
なんかやりたい?」


「えーとね…
かき氷が食べたい!」

私ははしゃいで言う。


「最初から食べるのかよ。
まぁいっか♪」

翔にそう言われ、
私はドキっとした。


「友達と来てる訳じゃないんだった…。
失敗した~。」


「アハハ。
別にいいじゃん。」

翔はそう言って笑った。


心の中で言ったつもりが
口に出ていたらしい。

これも失敗だよ…。


「だって食い意地はってる女とか思わない?」

「思わないから!」

翔はそう言って下を向いている私をのぞき込み、笑いかける。


翔の顔が…近い。

私は顔が赤くなるのを感じた。


緊張して、言葉が出ない。


そんな私を知ってか知らずか、

「大丈夫だから。
行こ。」

そう言って翔は
繋いでいた私の手を引っ張って
かき氷屋の前まで連れて行った。


「おじさーん、かき氷1つ!」


「はいよー。
シロップは?」


「真梨那、何味?」

翔に聞かれる。


「え?
えっと…じゃあいちごで…」

「おじさん、いちごだってー。」

私がキョトンとしている間に
どんどん話は進んでいった。


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