ナツの思い出
それでも周りの人をどけて、
近くにいた人に
人工呼吸と心臓マッサージを
されている翔の傍に行く。


そこには
見たことのないような翔の姿。


想像もつかないような翔の姿。


私は自分のしてしまったことを
ようやくちゃんと理解ができた。


取り返しのつかないことをしたことを。


ごめんね。

ごめんね翔。




救急車が来て翔は乗せられる。


私も一緒に乗った。




救急車の中でも心肺蘇生は続く。


「翔…ごめんなさい。」


私は何度も呟いていた。





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