ナツの思い出
それでも、
あの道を通るときには
さすがに足がすくんで座り込んだ。


でもお祭りに行くには
この道しかなかった。



姫架は何も言わずに、
私を立たせ、引っ張っていった。



この時は…
まだ気付かなかったんだ。

明るくて。



姫架はお祭りの場所へ
私を連れてきて
みんなと合流した。



「真梨那…
よく来たな。」

「頑張ったね。」


みんなから
そんな言葉をかけられる。



この人達は全部知っている。

―全員翔の友達。



でも眠り続けてしまっている翔を
私のせいにしなかった。


真梨那は悪くない、
そういってくれた。


私はその言葉に何度も助けられた。

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