ナツの思い出
「出来てたんなら
早く教えなさいよ〜!
いつから?」

お母さんは
興味津々の様子だった。


"だから教えなかったんだよ。"

と心の中で呟く。


お母さんはなんでこう、
全部を知りたがるの?

そこまで気にしなくてもいいじゃん。


自分のことじゃあるまいし。


「内緒っ!」

「えー。
もったいぶらないで教えなさいよ」

お母さんはしつこく聞いてくる。



はぁ、しょうがない親なんだから、
と思い渋々答える。


「半年前」

お母さんは驚いた顔をする。


「そんなに!?」

「うん」

私がそう答えると、
お母さんは目を丸くして言った。


「嘘!」

…嘘って。


「私が半年も付き合うの
そんなに珍しいこと?」

「当たり前じゃない、
あんた2ヶ月が最高でしょ」


最高って…
翔でまだ2人目なんだけどな。


それに1人目は
本当に遊ばれてた気もするし。


だからもう遊ばれたくないと思って
翔にも聞いちゃったんだよね。


あれからもう半年もたつんだ。

早いな…




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