実体験記 風花(かざはな)
「…雪?」
私がそう呟くと、
窓の近くに彼が歩き
筋肉質なシルエットが
浮かぶ様が綺麗で、
一枚のフォトグラフを
見る様に思わず息を呑んだ。
少し間をあけて、
彼が記憶を辿るように
窓の外の景色を見て、
言葉一つ呟いた。
「…風花や。」
笑いながら、
振り向いた彼の
はにかんだ様な顔が、
今も記憶に残る。
「…風花?」
重たい足を動かし
彼に近づき、
彼が支える様に
私を腕の中に包み、
2人窓辺に佇み
風花舞う
夜景色を見ていた。
街灯に照らされた街は
闇の中で
ただ、
静かに息をひそめて
眠る様に静まり、
2人寄り添いながら
人肌の温もりを
あれ程に
感じた時は後先にも…
この時が
印象深くて…
何処か遠くで
パトカーのサイレンが
鳴り響いていた。
少しだけピクリと
動いた指先に
思わず見上げた
彼の横顔は
なんとなく
険しさの中に刹那的なものが感じられて
私は
ただ、
彼に自分の肌の温もりを感じて欲しくなって
私から彼に体を寄り添わせた。
私がそう呟くと、
窓の近くに彼が歩き
筋肉質なシルエットが
浮かぶ様が綺麗で、
一枚のフォトグラフを
見る様に思わず息を呑んだ。
少し間をあけて、
彼が記憶を辿るように
窓の外の景色を見て、
言葉一つ呟いた。
「…風花や。」
笑いながら、
振り向いた彼の
はにかんだ様な顔が、
今も記憶に残る。
「…風花?」
重たい足を動かし
彼に近づき、
彼が支える様に
私を腕の中に包み、
2人窓辺に佇み
風花舞う
夜景色を見ていた。
街灯に照らされた街は
闇の中で
ただ、
静かに息をひそめて
眠る様に静まり、
2人寄り添いながら
人肌の温もりを
あれ程に
感じた時は後先にも…
この時が
印象深くて…
何処か遠くで
パトカーのサイレンが
鳴り響いていた。
少しだけピクリと
動いた指先に
思わず見上げた
彼の横顔は
なんとなく
険しさの中に刹那的なものが感じられて
私は
ただ、
彼に自分の肌の温もりを感じて欲しくなって
私から彼に体を寄り添わせた。