月と太陽
バタン。


扉が閉まる。


静まりかえっている中、真っ先に口を開いたのはフェリアだった。


「三階から上には行っちゃだめって事は上に何かあるって事よね?」


フェリアの目が輝いている。


するとサスティンがフッと笑いながら言った。


「フェリア、上には行っちゃだめだぞ」


フェリアの心を読んだかのようにサスティンが言う。


すると、フェリアがつまらないとばかりに「はぁい」とわざとらしくいじけたような声でつぶやいた。


まるでお父さんと子供みたい。


エセルは思った。
< 106 / 201 >

この作品をシェア

pagetop