月と太陽
エセルが自分をジーッと見つめたまま返事をしないためシャインは気を悪くしたのかもしれないと思い「あの…」と言いかけた。


その小さな声でエセルははっと我に返った。


「あっ、うん。分かったわ」


そう言って苦笑する。


シャインはその笑顔にほっとしたのか少し明るく言った。


「ではご案内します」


シャインの言葉で二人は元来た道を引き返した。


そして外につながる扉へ戻ると外へ出た。


「あなたはここでずっと働いているの?」
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