月と太陽
シャインは笑いながら言う。

「いえ、そんな顔なさらないでください。私は親を憎んでいる訳ではないですし…
ただ――あの、落ち着いて聞いて下さい」


不安げにそう語ったシャインを見てエセルは何だろうと疑問に思いながらも「ええ」と一言言ってうなづいた。


シャインは周りに誰もいないのを確認すると声をひそめながらしゃべった。


「私は太陽と月の間で生まれた子なのです」
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