月と太陽
第十一夜、試練
コンコン――…
誰かがドアをノックしてきた。ドアがゆっくりと静かに開く。
入ってきたのはレオルだ。
すると真剣な面もちでレオルは言った。
「試練を行う。ついて来てくれ」
そう言い捨てると部屋を去っていくレオル。
三人は慌てながらそれぞれの武器を持ってレオルについて行った。
レオルは一言もしゃべらず、黙々と廊下を歩く。
エセルは後ろから表情を読み取ろうと顔をのぞこうとしたが、横顔からは何も読み取れなかった。