月と太陽



エセルはどこかほかの世界に来てしまったような気持ちになった。


こんな事は初めてだ。


門の外は森が広がっていた。


反対側の森とは違ってパールの実一つなっていない。


森は草が生い茂り、こい緑のしっかりとした木が伸びている。


「森」と言われてすぐにイメージ出来るようなそんな森だった。


「私たちが来た森とは全く様子が違うわね。少し奥へ進んだだけでこんなにも景色が変わるなんて…」


フェリアが森を見渡しながら少し驚いた様子で言った。


するとサスティンが手前にあった木の幹をなでるように触った。


「俺もこちら側の森については何も知らない。まさかこんな風になってたなんてな」


二人の会話を聞きながらエセルも軽くうなづいた。
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