月と太陽
決して広いわけではないため、前にいる人にぶつかる事もしばしばあった。
列の順番は先頭がサスティン、真ん中がエセル、そして後ろがフェリアだ。
エセルは武器の変換魔法を使ってライト(杖に光りを灯す魔法)を使おうと考えたがこの狭い通路では使えないと断念した。
しばらく歩くが分かれ道は現れず、先は暗闇が続いている。
洞窟には三人の靴の音だけが静かに響く。
辺りは気味が悪いくらい静まっていてエセルたちの不安をさらにそそる。
三人はいつ敵が現れてもいいように身構えたまま歩いていた。
しかし何も現れない。
みな、不信に思ったがどうする事も出来ず歩き続けた。