月と太陽



エセルはさっと杖を構えた。


そしてその何かにじりじりと近寄る。


いざとなれば光[ライト]のまま叩けばいい。


あと三メートルと迫った時にエセルはふぅとため息をついて杖を下ろした。


そこにいたのは六歳ぐらいの女の子だったのだ。


道の隅にうずくまって顔を伏せている。
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