月と太陽
サウラーがゆっくりと目を開けた。
ほかの二人も目を開き、疲れきった顔で一息ついた。
そして二人は立ち上がるとサウラーに一礼した。
「ご苦労だったな。助かったよ」
サウラーがその二人に優しく言う。
二人のうちの一人が「いえ……」と答えるとその二人は部屋を出た。
それと入れ替えにシャインとレオルが入ってきた。
そこでエセルは気がついた。
扉が開かれた時に見えたのは金がふちどられた豪華な扉だった。
エセルたちがサウラーと話しをした客間だ。
確かその前には薄い紫色の不気味な部屋があったはずだ。
ということは今いるこの部屋はエセルが気味が悪いと思ったあの部屋だということになる。
どういうこと?
エセルは顔をしかめながら思った。