月と太陽
その言葉で小さな歓声が起こった。
シャインもエセルたちの下へ行き、共に喜び合った。
レオルは腕を組ながら喜び合っているエセルたちを軽く微笑みながら見ている。
そんな中、サウラーは再び真剣な表情になりながら深みのある声で言った。
「ところであの洞窟の正体だがそもそもあの洞窟はこの世に存在せんのだ」
その言葉にエセルたち三人は「えっ」と声をもらしてしまった。
「試練があったその日からすべて"夢"だったんだ。だから試練の前の日、私とシャインが予め言っただろう?頑張れ、とな」
レオルが冷静な口調で言いながらニヤリと笑う。