月と太陽
第十四夜、新たな仲間
「えっ」
三人は口を揃えて言った。
信じられないと言った様子でサウラーを見ている。
「兄はどうやら君たちに言ってなかったようだな」
サウラーが微笑みながら言う。
ツェーラが今までに自分の事を語ることはあまりなかった。
いつも忙しく仕事をしていたため、そのような事を言う暇などなかったのだろうが……
しばらくしてサウラーはポケットの中からごそごそと何かを取り出し、それをエセルたちに見せながら言った。
「これは兄がついこの間、私に送ってきた手紙だ。
この手紙には『三人ほどの若い少年と少女がそちらに向かう。その子たちの頼みを聞いてあげてくれ』そう書かれている。
私は念のため、レオルに三人の少年少女がここに来たら通してやってくれと言っておいたのだ。この辺りはただでさえ人が通ることはないというのに少年少女の子供がいるとなればそれは目立つだろう?」
そう言ってサウラーはからかうような笑みを見せた。