月と太陽
その言葉を聞いた途端、全員に緊張が走った。
場を沈黙が支配する。
重々しくて不安と驚きとショックが混じったような飲み物を一気に飲んだかのような気分だ。
「戦争、ですか……」
サスティンが動揺を隠せず声を漏らした。
またも静かな沈黙が続いた。
しかしそれもわずかに終わり、最初に沈黙を破ったのはツェーラだった。
「実はこちら側も攻撃が出来る準備をしようという案がでていてな。それも太陽が用意を始める前からだ。この長い戦争の為に我々、月も多くの民を失った。もうこれ以上戦争を続けるわけにはいかないのだ。だからこの戦争に終止符を打つ為に大きな戦いを行うことを連合会議で決定したのだ。全面戦争をな……」
長い言葉の後、三人は更に凍り付いた。
この長い年月、お互いに対して大きな戦いもしなかったのにもうすぐ全てが決まる戦争が始まる。戦争を終わらせる戦争が。
「そうだったのですか……。でもおかしくないですか?こちらが準備を始めた途端にあちらも準備を始めたのでしょう?では、あちらにこちらの情報が漏れているという事ですよね」
エセルが大臣を見ながら問いかけた。
すると大臣はそれを聞いてビクッとして、ゆっくりエセルを見上げた。
「さすがだな。私もそう考えている。裏切り者がいると、な。そこでお前たち三人を呼んだのだ」
場を沈黙が支配する。
重々しくて不安と驚きとショックが混じったような飲み物を一気に飲んだかのような気分だ。
「戦争、ですか……」
サスティンが動揺を隠せず声を漏らした。
またも静かな沈黙が続いた。
しかしそれもわずかに終わり、最初に沈黙を破ったのはツェーラだった。
「実はこちら側も攻撃が出来る準備をしようという案がでていてな。それも太陽が用意を始める前からだ。この長い戦争の為に我々、月も多くの民を失った。もうこれ以上戦争を続けるわけにはいかないのだ。だからこの戦争に終止符を打つ為に大きな戦いを行うことを連合会議で決定したのだ。全面戦争をな……」
長い言葉の後、三人は更に凍り付いた。
この長い年月、お互いに対して大きな戦いもしなかったのにもうすぐ全てが決まる戦争が始まる。戦争を終わらせる戦争が。
「そうだったのですか……。でもおかしくないですか?こちらが準備を始めた途端にあちらも準備を始めたのでしょう?では、あちらにこちらの情報が漏れているという事ですよね」
エセルが大臣を見ながら問いかけた。
すると大臣はそれを聞いてビクッとして、ゆっくりエセルを見上げた。
「さすがだな。私もそう考えている。裏切り者がいると、な。そこでお前たち三人を呼んだのだ」