月と太陽
「詳しいのね」とエセル。


サスティンはそう言うエセルを見ながら苦笑した。


「昔から家系のせいで雑学や国の知識に関しての事を片っ端から教えこまれたからな」


そう言って寂しそうに笑うサスティンを見ながらエセルは「そっか…」と一言声を漏らした。


昔から自分の家系に縛られてきたサスティンにとって知識をたくさん持っているからといって嬉しいはずがなかった。


悪い事を聞いてしまった。


エセルは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


そんな気持ちを察してかフェリアが話題を切り替えた。


「そう言えばこの国の街や村は全部で五つあるのよね」
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