月と太陽
｢この辺りは紫色をした実がよく実ってあるわね｣


少し早足になりながら木を見渡しているフェリアがふと言った。


エセルもサスティンも辺りを見渡してみた。


薄い黄土色をした土に生えている大きな木々は濃い緑色をした葉と紫色の実が実っている。


辺りは緑と紫でいっぱいだ。


サスティンはフェリアの方へ向き直ると言った。


｢あれはパールの実だ。色から用いて名付けられた。この実はサーラ周辺だけで実っている珍しい実でほかの実と調合して食べると魔力が回復するらしい｣


それを聞いたフェリアたちはパールの実を物珍しそうに眺めた。


｢じゃあサーラの街に行けばちゃんと調合されたパールの実があるって事ね｣


興味津々で問うエセルに少し微笑みながらサスティンは答えた。


｢ああ、それにこの実があるという事は
すぐそこに目的地があるぞ｣
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