*初恋*

『お疲れー!!』









その言葉と共に私たちは乾杯をした。










ライブの後、私の家で大盛況だったライブを祝して飲み会をすることになった。









『心、お疲れ。今日はすごくよかったよ。』








零くんは私の隣に座って今日のことを褒めてくれた。









『やっぱり心の歌は最高だな。初めて聞いた時から心の歌は絶対他の人にも認められる力を持ってるって思ったんだ。』








『ありがとう。』








『本当はさ、心の歌声は誰にも聴かせたくないって、一人じめしたいって思ってたんだ…でも、こんなに綺麗な歌声を他の人に聴かせないのはもったいないって思ってさ。それで今日楽しそうに歌う心を見て、周りも心の歌声を聞いて嬉しそうに聴いてるのを見て、ライブで聞かせてあげることができてよかったって思ったよ。』










そう優しく微笑みながら零くんは言った。














私の歌声は零くんだけのモノだよ。














零くんが望むなら、
















零くんのためだけに歌うよ。















私の中に眠っていた、私の歌声に気付いたのはアナタだから−…




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