*初恋*
『ただいま!!』
そう言うとリビングのドアから顔だけを覗かせて『おかえり。』と零くんが言う。
靴を脱いでリビングに向かうと中にはテーブルの上に教科書やら参考書やらがたくさんあった。
勉強中かな?
そう思ったけど、その教科書や参考書は何故か高校受験のためのもので…
???
なんで?
『鴇宮受けるんだろ?』
敦稀が言う。
『なんで知ってるの?』
『心の担任から電話があったんだよ。』
『心が鴇宮受けるって聞いてお兄ちゃん嬉しかったよ。あのテスト最下位の心が鴇宮受けるって聞いたのはビックリしたけど。』
…ちょっと…
なんで
なんで…
『なんで私の成績知ってるの!?』
今まで誰にも教えなかったのに!!
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