今宵、月夜が終わるまでに…
「朝からラブラブね~お二人さん」
そこには、ニヤニヤしている私の一番の親友の蘭がいた。
「ちょっと蘭何ニヤニヤしてんの!私が大貴とラブラブ!?どうやったらそんな風に見えるのよ。」
蘭は、私の通う高校の中で一番クールでしかも美人!
なのに、今まで彼氏が一人もいないの。
絶対モテるのになんでだろ…
「そうだよ蘭。こんなちびでうるさいやつの彼氏とか辞めてほしいね~」
「っ大貴!それはこっちのセリフよ!」
「はいはい。二人とも痴話喧嘩はそれくらいにして。早くしないと遅刻するわよ~」
蘭はそう言うと一人走って先に行ってしまった。
「ちょっと蘭待ってよ~!」
*
そう、この日から私の運命の歯車は狂い始めてたんだ――…
これから先、こんなにも苦しくて…切ない気持ちになるなんて思いもよらなかった―…
あなたと出会うまで……