友のしるし。
美華は、ただただ優実の恐怖に押しつぶされそうになっていた。





「行って・・・きます。」




教室を出ると、背後からは笑い声。





目の前には、梓が立っていた。




「・・・・何?」




「何でも・・・ない。」




「ははっ・・・ははは!どう?裏切られた気持ちって。」




可愛いあの手は、美華の髪をグイッと引っ張る。




可愛いあの顔は、もうない・・・の?





「ああ。あの・・・変な約束?あんなの守るやつなんて居ないから!じゃあね。5時間目遅れたら・・・どうなるだろうね?」




可愛いあの顔は、もうない。
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