友のしるし。
家に帰ってからも震えていた。




「も・・・ヤダぁ・・・うぅ・・・」




狭い自分の部屋の半分を占めるベットで泣いていた。





「梓ぁぁ・・・何でよぉぉ・・・!」





泣いてグシャグシャになった顔で言った。




「もう・・・逃げたい」




そうは言った。




だけど、逃げ道なんてどこにもなかった。




だって、全員が敵なのだから。
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