空からのラブレター
「楽しかったねー!」
「ああ。結衣と来れて良かった」

嬉しいよ、宗吾さん。
私、やっぱり宗吾さんと離れたくない。
「宗吾さん」

私は、宗吾さんに抱き着いた。

宗吾さんの心臓は、トクン、トクンと普通のゆっくりとした音。なのに私は、すごく速いよ?

「結衣」

優しく囁いてくれた。

涙が溢れそうだった。けど、泣いちゃダメ。

笑顔でいなきゃ。

宗吾さん、私の笑顔を覚えててね。

―泣き顔じゃなくて、笑顔だよ―

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