空からのラブレター
消えたら皆…
今まで通りかな?

私なんか…いなくても…

ベンチに座って空を見た。

もう…疲れたよ。

ベンチにぐったりとした。

「結衣!」

ビクッとして後ろを見た。
遊馬?違うよね?

暗くてよく見えない。
でも、男だってことは…

「結衣」

…宗吾さん?
私は、ゆっくりと立ち上がった。

宗吾さんだ…

私は走って宗吾さんの前に。
抱き着こうと思ったけど…遊馬にされたことを思い出すと、出来なかった。

「どこ行ってたんだ、心配したんだぞ」

…優しい…声だ。
宗吾さんの…声だ。
私は、ぽろぽろと涙を流した。

優しい声が私の傷を癒してくれてる。
ねぇ、宗吾さん。
私、生きたくないの。
生きててもいいことなんてない。
また遊馬にやられたら、今度こそ逃げられない。

だったら…いっそ…
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