美少女戦士
イグニス・ドラグーン・ユイ!
市立図書館には些か重厚過ぎるガラス扉は、もちろん元来の仕事として美奈子の侵入を拒みます。
石でも持ち寄ったところで女の力でどうにかなる風ではありません。
……しかし、彼女には“友人”がいました。
「いけ…」
“友人”にとってガラスは水と変わりありません。
“友人”は既に館内に侵入し、彼女の、「鍵を開けなさい」という命を待っていたのです。
「おいで、こっち…」
暗がりの館内の奥から大きな黒い体がゆらりと現れ、ぶきっちょに鍵と格闘を
始めます。
「そう……、あっ、おしい!」
“友人”は巨大ではありますがちょうど三歳児の子供のような立ち振る舞いです。
「そっ、そうよぉ~…あとちょっとよ~」
“友人”の手は前足で、鍵を捻るのは大きな口しかありません。
“友人”は美奈子に励まされるまま、幾度も鍵に挑戦します。
そして…
ガチャンッ!!
大きな音を伴って鍵が開きました。
「よくやったわ…」
2人を隔てていたガラス扉が開くと、美奈子は“友人”を誉めるように手を伸ばしました。すると“友人”は美奈子に触れられた瞬間、朧気な黒の塊から鮮烈な竜のシルエットへと激変しました…!
そう…これが……
「久しぶり…闇竜……!」
アステカから現代へと蘇った、『闇竜』です。
石でも持ち寄ったところで女の力でどうにかなる風ではありません。
……しかし、彼女には“友人”がいました。
「いけ…」
“友人”にとってガラスは水と変わりありません。
“友人”は既に館内に侵入し、彼女の、「鍵を開けなさい」という命を待っていたのです。
「おいで、こっち…」
暗がりの館内の奥から大きな黒い体がゆらりと現れ、ぶきっちょに鍵と格闘を
始めます。
「そう……、あっ、おしい!」
“友人”は巨大ではありますがちょうど三歳児の子供のような立ち振る舞いです。
「そっ、そうよぉ~…あとちょっとよ~」
“友人”の手は前足で、鍵を捻るのは大きな口しかありません。
“友人”は美奈子に励まされるまま、幾度も鍵に挑戦します。
そして…
ガチャンッ!!
大きな音を伴って鍵が開きました。
「よくやったわ…」
2人を隔てていたガラス扉が開くと、美奈子は“友人”を誉めるように手を伸ばしました。すると“友人”は美奈子に触れられた瞬間、朧気な黒の塊から鮮烈な竜のシルエットへと激変しました…!
そう…これが……
「久しぶり…闇竜……!」
アステカから現代へと蘇った、『闇竜』です。