美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「図書館戦争?」


 【ああ…人間の戦争の歴史は竜達の出現の歴史だ。
 
 彼等の闘争本能の赴くままに密林でも砂丘でも海中でも戦った経験はあるが…。さすがに、戦場を図書館にした記憶に無い…】


 「ああ、なるほど。そうね」
 美奈子は微笑みます。それは心の余裕の表れなのでした。

 「こうなった経緯を話しておく必要があるわね」


―――――
――――
―……
話は現在の11時から3時間ほど戻って……


 美奈子がK病院に着くともう時計は8時を少し回っていました。

 「ありがとうございます」
 タクシーの運転手に軽く会釈をしました。
 30歳ぐらいの比較的若い運転手は愛想もなく無言で美奈子の顔を怪訝な視線を送りました。


 (まったく…)
 美奈子は、その思い遣りに欠けた態度に憤慨しました。
 (やれやれ…。私はこれから世界を救おうというのに、何だろう、この仕打ちは…。

 (まったく…私はこのような優しさに欠けた世界を救おうというのだろうか…)
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