美少女戦士
イグニス・ドラグーン・ユイ!
「……!」
QもLも押し黙って、次の言葉を待ちました。
「国連は殺せと言ってきた。事実、殺すしかなかった。ユイの心の闇はそれほどに深かった。……しかし、お前は奇跡を起起こしたんだ」
俯く裕の肩にZは優しく手を置きました。そして彼は思い出す風に天井を見ます。
「…虐待の恐怖や怒り、憎悪によって当時四歳だった『牧瀬ユイ』は恐ろしい能力者に成り果てていた…。前頭葉の部分切除も止む無しという状況だった。が、奇跡は起きた。君と麻衣君はそんな危険な彼女を養子に迎え入れ、温かい愛で癒したのだ。よく頑張った、君達は…。完治したと思っていたのにな…残念だ…」
(残念だ…と!)
裕は思わずZを殴りました。
「うっ…!」
Zは床に転げました。
「先輩!」と、Lが裕の肩を抑えましたが、
「すっこんでろ!!」
裕はそれを振り払います。
――それになんだ、“完治”という言葉は!
――違う、それは病気ではない!
――ユイは2度も人を救ったじゃないか!
QもLも押し黙って、次の言葉を待ちました。
「国連は殺せと言ってきた。事実、殺すしかなかった。ユイの心の闇はそれほどに深かった。……しかし、お前は奇跡を起起こしたんだ」
俯く裕の肩にZは優しく手を置きました。そして彼は思い出す風に天井を見ます。
「…虐待の恐怖や怒り、憎悪によって当時四歳だった『牧瀬ユイ』は恐ろしい能力者に成り果てていた…。前頭葉の部分切除も止む無しという状況だった。が、奇跡は起きた。君と麻衣君はそんな危険な彼女を養子に迎え入れ、温かい愛で癒したのだ。よく頑張った、君達は…。完治したと思っていたのにな…残念だ…」
(残念だ…と!)
裕は思わずZを殴りました。
「うっ…!」
Zは床に転げました。
「先輩!」と、Lが裕の肩を抑えましたが、
「すっこんでろ!!」
裕はそれを振り払います。
――それになんだ、“完治”という言葉は!
――違う、それは病気ではない!
――ユイは2度も人を救ったじゃないか!