美少女戦士
イグニス・ドラグーン・ユイ!
裕自身もまた、昨日まで『再発』という言葉を用いていました。EPD能力は臨死体験や虐待など、極限状態での感情が引き起こす、悪しき病気だと考えていたのです。
数年前の美奈子と共に過ごした日々も、その考えを変えるには至りませんでした。毒を持って毒を制していたのだ、と。
けれど、昨晩はユイも美奈子も違いました。他の『ドラグーン』を倒すために力を行使したのではないからです。
「ユイは…。アイツは人を救ったじゃないですか!」
「だとしても、監視は必要だ。女子中学生が持つには過ぎた力だからだ」
裕の拳骨で倒れたZの肩をQが支え立たせます。
「これは思春期の一時的な感情暴走なのだ。しっかり監督してあげればきっと治癒出来る。…分かってくれ」
「………」
そうやって押し黙る裕の眉間には深い皺が寄せられていました。いつも温和な裕の、そのような険相をQは未だ見た事はありませんでした。
(先輩……)
さすがのQも言葉が出ませんでした。
「ともかく…だ!」
課長は切れた唇を拭いながら、硬直したその場に言い放ちました。
「ともかく監視はつける。女がいい。 そうだ、Q! やってくれるな?」
数年前の美奈子と共に過ごした日々も、その考えを変えるには至りませんでした。毒を持って毒を制していたのだ、と。
けれど、昨晩はユイも美奈子も違いました。他の『ドラグーン』を倒すために力を行使したのではないからです。
「ユイは…。アイツは人を救ったじゃないですか!」
「だとしても、監視は必要だ。女子中学生が持つには過ぎた力だからだ」
裕の拳骨で倒れたZの肩をQが支え立たせます。
「これは思春期の一時的な感情暴走なのだ。しっかり監督してあげればきっと治癒出来る。…分かってくれ」
「………」
そうやって押し黙る裕の眉間には深い皺が寄せられていました。いつも温和な裕の、そのような険相をQは未だ見た事はありませんでした。
(先輩……)
さすがのQも言葉が出ませんでした。
「ともかく…だ!」
課長は切れた唇を拭いながら、硬直したその場に言い放ちました。
「ともかく監視はつける。女がいい。 そうだ、Q! やってくれるな?」