美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「そうだな。俺もそう感じてる…」と、裕は美奈子に同意の笑みを見せました。
 が、しかし、裕の次の言葉は南竜一と彼に情を移す美奈子にとって、非常に厳しいものでした。

 裕は突き放すように言います。
 「…が、しかし南竜一に、もはや道徳は通じないとも思える。奴はもう、俺達の価値観とは別の次元に行ってしまってる。南竜一に俺達の言葉は通じない」
 ここで裕はまた、息を深く吸い込みました。まるで判事のようにです。
「……通じないとすれば、力に訴えるしかない。…分かるか、これは闘いだ。奴と俺達の総力戦だ…!」


――総力戦!――


 「ああ、そうだ…!」
 課長のZは、頷くと美奈子を見つめました。
 「我々は既に闘いの準備に奔走している」
 「美奈子ちゃん、心配いらない。真琴ちゃんと亜美ちゃんにも召集をかけている。明日の午後の便で到着するはずだ。それから国連に要請したところ、フランスから『炎竜』使いの青年をこっちに回してくれるそうだ」


 「それで3対1か…。いくら『ライトニング』が強力でも――」 と、裕は指で3を示しました。 が――

 「いえ…!」と、美奈子の指は4を示しました。

 「4対1です」
 美奈子はきっぱりと言い放ちます。
 「私もやります。むしろ私が!」
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