美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 しかし、事態は美幸さんの思うほど楽観できる情況ではなかったのです…!!
 

 「十三時間の遅れですって!?」
 Qは旅客を装ってかけた電話で、その事実を知りました。

 その剣幕はさぞ、成田空港のオペレーターの女性を怯えさせた事でしょう。
 「なんとか飛べないの!? なんで!?」
 

 「やってくれたな、南竜一…!」
 裕はハンドルを握り絞めました。
 「他の『ドラグーン』を召集すること……読まれていたな」

 裕はバック・ミラーで後部座席の美奈子の表情を一瞥しました。


 「『ドラグーン・オブ・ザ・ライトニング』は心を吸う力を持つんですもの……」
 と美奈子。
 しかし、それは淡々と事実を述べるだけの口調でした。



 「――はいはい! もういいわよッ!」
 助手席のQは乱暴に携帯電話を切りました。
 「管制室のコンピュータがショートさせられたって、2課からの情報は正しかったようね。まったく、感謝しなきゃ」
 

 「落ち着けよ、Q。問題は、我々だけで…どうするかだ」
 

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